INRERVIEW

インタビュー

藤井動物病院
田邊 詩織(動物看護師1年目)

1、信頼される動物看護師としての条件は?

第1に挙げられるものは仕事を的確にこなしていくことだと思っています。何度も失敗をしていると、獣医の先生方からは「もうこの人に頼るのはやめよう」と思われ、行うチャンスも失われてしまうからです。

次に挙げるとすれば、自信や責任感をもって取り組むことです。自信なさげであったり、不安げに仕事に取り組んでも、周りの人からは心配され不安にさせてしまうだけです。練習なんてものは中々ありませんが、自信がつくまで率先して学びに行き、自分の行動に責任をもって仕事を行うことが大切だと感じています。

2、どうして質の高い医療が提供できているのか?

私が思う質というのは飼い主さんや動物に対する思いやりの心や、1つ1つの症例を真剣に対処していくところだと思っています。その場しのぎの治療ではなく、問題の根本的な解決や飼い主さんが理解するまで詳しく説明するといったインフォームドコンセントをしっかりと行っており、それが可能なのは院長先生の志しや技術、能力があってこそのものだと日々感じています。

院長先生の志しは働いている私たちの志しにもなり、常に飼い主さんや動物のことを第1に考えて行動しているため提供できていると考えています。

3、貴院の教育プログラムにはどういったものがある?

現在は1ヶ月に1回、ロイヤルカナンさんのフードセミナーを行っています。こちらは様々な疾患を学びつつ、どういう疾患にはどの療法食が合うか、他にも基礎栄養学などを学んでいます。前回は尿路疾患のことを学び、実際に症例が来た時には、すぐにその子に合う療法食が頭に浮かびました。

加えて毎回、セミナーの前には前回の内容の小テストを行っているので、良い復習の機会となります。

また2、3ヶ月に1回、グループ病院全体が参加し、外部の講師をお迎えする病院全体セミナーがあります。今年はコロナウイルスの影響でまだ1度しか開催されていませんが、社会接遇マナーや仕事に対する気の持ち方などを教わります。前回は美文字の書き方と幸福学(幸せな職場の作り方)を学びました。

4、田邊さんが大事にしていることは?

人間の場合は言葉が通じ、嫌なことは多少我慢することはできますが、当然のことながら動物はほぼ不可能です。そのため病院にくる子たちの表情や仕草をしっかりと見つつ、保定することを大切にしています。また病院に来ることを今以上に嫌いになってしまわないよう、できる限り動物に嫌な思いをさせないように心がけています。もちろんそうしたことを踏まえつつ、獣医の先生がスムーズに触診を行なえるようサポートし、動物にとって嫌な時間を減らせるようにすることも大事だと思います。

5、現在田邊さんが力を入れて取り組んでいることは?

入社して半年以上経ちますが未だに自分の仕事のできなさを痛感することが多々あります。そうした自分のミスを再び起こさないよう、また早く流れを覚えられるようにするために、家に帰ってからはノートに書き留めるようにしています。このノートに書き留めるということは、院長先生に教えられたことでもあり、実際に役に立ったこともあるのでこれからも継続していきたいと思っています。

また現在日本では動物看護師の国家資格化が決まっており、3年以内には最初の国家試験が行われると言われています。

今はそれに備えての勉学にも励んでいます。